どうなったら歯は抜かれてしまうのか?

歯を抜くことは、歯の死を意味します.誰だって歯を抜きたくはありません。応急処置でない限り、歯を抜くかどうかはそれに続く処置によって決まります。

確かにひどい炎症をそのままにはできませんから、体への害を考えて抜歯すべき時はあります。しかし、抜歯に続く治療計画があやふやなときに、とりあえず歯を抜いてしまうというのは困ります。

抜歯

■ 抜く抜かないは、何を根拠に判断するのか?

重度の歯周病になった歯でも、両側に健康な歯があるときは比較的早く抜歯すべきでしょう。

そのままにしておくと両側周囲の骨に悪い影響が及ぶからです。それに両側に歯があれば、抜歯後ブリッジにすることで対処できるからです。そうすれば取り外しの入れ歯にならないですみます。同じように歯周病になっていても残りの歯の数が少なくなっていたら抜歯は急ぎません。

歯周病でも残せる可能性が残っているなら抜かないで治療すべきです。

逆にインプラントを使った治療計画であれば抜歯の判断は早くなります。インプラントを予定するときは、歯を支える組織がある程度残っていても早めに抜歯してインプラントを植える環境を良くする方がよいと考えるからです。

総入れ歯にするときも抜く判断は比較的早めになります。このように抜いた後どうするのかを考慮して抜歯の計画は立てられます。よく担当医に納得いくまで相談した方がいいと思います。