嘔吐反射の強い患者さん

嘔吐反射が異常に強い患者さんがいらっしゃいます。診察するために、お口にミラーを入れるだけで「おえー!」「げー!」となってしまうので治療に難渋してしまいます。当然、型を取ったりするのも大変な作業になります。子供のころから嘔吐が強いため、歯ブラシも奥歯まで入れられず、奥歯にはプラークが残り、虫歯や歯周病に侵されています。入れ歯も入れることができません。本当に気の毒だと思います。こういう場合は、笑気吸入鎮静法という方法で笑気ガスを吸っていただいて、鎮静をかけてリラックス状態にすることで嘔吐反射に耐えられることが多いです。また、型を取るときは、のどに表面に麻酔のゼリーを塗って、感覚を鈍らせます。こうすると、嘔吐反射の強い患者さんの多くは治療が進みます。気持ち悪いからと受診をためらわないでください。歯科医はなんとか治療を進められるように考えていきます。