お口の粘膜の病気

お口の粘膜が痛い・ヒリヒリする
揚げたてのてんぷらなどを口に入れたときのやけど、硬い食べ物、歯ブラシや入れ歯などで傷がついた場合、痛みが出ます。とりあえず、うがいをして様子をみます。お口の中は唾液で潤った湿潤環境にあるので通常３～４日で症状が軽くなります。症状が続く場合は、歯科を受診して診察を受けましょう。

口腔カンジダ症
口腔カンジダ症は、カンジダアルビカンスという真菌によって起こる口腔感染症です。カンジダ菌は、口腔常在菌のひとつで、健康な人の口腔内にも存在しています。この真菌は、時として口腔内に口腔カンジタ症を発症させます。口腔粘膜の痛みや、味覚障害が起こります。
急性型である偽膜性カンジタ症は灰白色や乳白色の点状、線状、斑紋上の偽膜が粘膜表面に付着しています。この白苔をガーゼでこするとはがれて粘膜面は、発赤や糜爛（ただれ）を呈します。病変が慢性に経過した肥厚性カンジタ症では白苔は剥離しにくくなり上皮の肥厚を伴うようになります。

原因
カンジタ菌は口腔常在菌のひとつですから、普段はある程度以上数が増えないよう他の菌とバランスをとって共存しています。しかし、ステロイド剤の服用や糖尿病、がんなどの全身衰弱にともなう免疫力が低下している状態、唾液量の減少、長期に渡る抗生物質の服用などで細菌叢のバランスがくずれ、カンジタ菌が異常繁殖し、病原性を発揮するようになるのです。

治療
口腔内の清掃や抗真菌薬のうがい薬を使ったり、時には抗真菌薬の服用を行います。これらの薬剤で完治します。