歯周病を復習しましょう

 

横浜旭区二俣川の歯医者かさい歯科クリニック院長の葛西です。今回は歯周病の復習です。
皆さんもご存知のとおり、歯周病は、細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患です。歯と歯肉の境目のブラッシングが不良ですと、そこにたくさんの細菌(病原性プラーク)がたまって、歯肉が赤くなって腫れてきます。これは、炎症が起こっている状態です。でも、この程度では痛みはほとんどありません。しかし、進行していくと歯を支える骨がとけて歯がぐらつくようになり、最後は抜歯になることもあります。
歯周病の原因は、歯にこびりついているネバネバした歯垢(プラーク)です。強い粘着性があり、うがいをした程度では落ちません。台所の三角コーネーのヌメヌメが水をかけただけでは落ちないのと同じです。この歯垢(プラーク)には1mg中に10億個の細菌が住み着いているといわれます。その中に、歯周病の原因となる細菌(歯周病原性細菌と言う)が存在しています。歯周病とは、この歯垢中の細菌によって歯肉に炎症を起こし、徐々に炎症が歯茎の奥へと進行して骨を溶かし始め、結果的に歯を失う原因となるのです。歯垢を取り除かなければ硬くなり、歯石になります。歯石は歯の表面に硬く固着し、歯ブラシでは取れません。この歯石の中や周りにさらに細菌が入り込み、歯周病は進行していきます。なので歯石を除去することが重要になります。
歯周病を進行させる要因には次のようなものがあります。
①歯ぎしり、食いしばり、噛みしめ
②歯にぴったり合っていない冠(クラウン)、ブリッジや入れ歯
③不規則な食習慣や糖質の多い食べ物
④喫煙
⑤ストレス(ストレスがあるから喫煙するのかも)
⑥病気(糖尿病、骨粗しょう症、ホルモン異常)
⑦ある種の薬の長期服用
現在歯周病は、予防でき治療も可能です。大切なのは、予防、診断、治療、メンテナンス(定期検診)です。
もし歯周病かなと思ったら、早めに歯科を受診し歯医者さんに相談することをお勧めします。